Small Things

感じたこと、考えたこと

暑い京都とおでんと燗酒

もう完全に元に戻っている。

朝夕の満員電車、街に溢れる群衆、そしてエスカレーターでも間をあけずにギッチリと並んでいる情景を見ていると、あぁもう元に戻ったんだなと思う。

もちろんウイルスの感染者は全国レベルでみるとまだゼロにはなっていない。ただ東京の感染者数は20人を下回っている日が多く、政府や都もこれぐらいなら仕方ない、という思いなのかもしれない。

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以前は京都と沖縄にふらっと行くことが多かった。観光はせずに、酒を飲みに行く方がメインの旅なので、昼間は本屋に行ったり、映画を観たり、珈琲を飲んだり、地元に居るのとまったく同じような事をしていた。

今は京都も沖縄にも行くことはできないのだけど、街の様子は以前のように少しづつでも戻ってきているのだろうか。

東京の混雑を見ていると、このままスウェーデンのように集団免疫獲得に向けて、今後は自粛要請も行わず、後戻りもせずに、若者中心に積極的に外へ出ていく策を取っていくのかもしれない。

元々日本は感染者数を一定の数に抑えながらスウェーデンのような集団免疫獲得に向けて動き出していたが、世界的に一斉に行われた都市封鎖という流れにのるしかなく、緊急事態宣言を出すに至ったと思われる。

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しかし暑い。そして京都も暑いというイメージがある。

サクラや紅葉の季節を外して訪問しているためか、あの暑い京都の中をバスに乗り、そして歩きまわってヘロヘロになりながら、錦市場近くの築100年の町屋でクラフトビールを飲んだり、ねぎ焼き屋で鉄板焼きをつまみ、台南料理店で魯肉飯(ルーローハン)を食べたり、暑いけど美味しい街というイメージが染み付いている。京都の飲食店もそろそろ活気を取り戻しつつあるのだろうか。

緊急事態宣言解除に伴って、自粛自体が徐々に解除され、日本としては自粛に頼るという世界でも稀な準都市封鎖を行い、これで世界の流れにも従ったし、ある程度の成果も出た、と政府は思っているはずだ。

よって、これからはもう後戻りせずに集団免疫に向けて動き出すぞ、という事なのかもしれない。ただウイルスが弱まってきたからなのか、もうウイルスがいないのか、それがよく分からないのだけど、今の状況からだと集団免疫達成は難しそうだ。

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京都の夜はいつも川端二条を上がったところの赤垣屋からスタートすることが多かった。今から考えるとすごい密だったなと思う。L字型のカウンターにギッチリと11人~13人ぐらいが座り、目の前には大きなおでん舟がある。

赤垣屋は夏だけ生ビールを飲むことができる。他の季節は生ビールのサーバースペースに伏見の名誉冠の四斗樽が置かれる。よって夏以外は瓶ビールを注文することになる。

お通しがおからの時がありこれが実に旨い。おからの時は必ずお代わりしてしまうのだけど、まだまだ注文したい料理はたくさんあって毎回悩みに悩む。

そしてまずは、しめ鯖からスタートして、地どり焼、アスパラ牛肉巻、万願寺青唐らを経由して、最後はおでんに辿り着く。

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ビールの次は一年を通してお酒を燗してもらう。暑くても燗。夏でも燗。いつだって燗酒である。

番頭役の若大将による見事な手さばきで燗された名誉冠は、通年なくてはならない絶品の出来だと思う。汗を流しながら燗酒を飲むなんて、もう半分意地なのかもしれないけど、赤垣屋で燗酒と一緒に熱いおでんを食べると、京都にきたなあ、といつも思う。

コロナの時代はまだまだ続いていく。いつ終わるのかというと、それは世界の人々のほとんどが予防接種を受けることができるようになった時だ。

ただワクチンの完成まであと何年かかるのだろうか。副作用はどうなんだろう、そして本当に世界の人たち全員に効くものなのだろうか。

今現在分からないものに対して考えても仕方のないことなのだけど、早くまた暑い京都に行って、歩き回って、川端の居酒屋で、お燗した酒を飲みながら、汗を流しながら、おでんをつまみたいなあと思っている。

 

 

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