毎日晩酌している。
酒を飲まない日はなく、缶ビール350mlと焼酎かウィスキーのハードリカーを炭酸割で2~3杯飲んでいる。
多いと言えば多いかもしれないし、適量と言えば適量かもしれない。
普通に眠れて、普通に朝起きることができて、毎日はかる血圧や体重にもあまり異常値は感じられない。
コロナ禍で酒の量が減ったとか、酒自体飲まなくなったという声をよく聞くのは、あくまでも外で飲むことが無くなり、家でも飲まない人が多いのかもしれない。
確かにあの「飲み会」というものが無くなったのは酒飲みからしてもとても嬉しく思っている。特によくわからない謎の飲み屋で開かれる2時間飲み放題、1時間半でラストオーダーの飲み会が無いのであればホッとする。
酒飲みが飲み会好きかというとそうではないと思う。飲み会が苦手な酒飲みもいるのだ。
だから一人飲みが気楽でよかった。馴染みの店の暖簾をくぐって、一人カウンターに座って、居心地のいい時間を過ごすことが常だった。今はその一人飲みも出来なくなった。
この1年半ずっと家飲みである。こんなにも家で晩酌をし続けるなんて想像だにできなかったが、慣れれば慣れたでそれが当たり前になっていく。
晩酌で飲む酒に贅沢は必要ない。コロナ禍でせっかくだからという気持ちもない。ひたすら安いスコッチ、安いバーボン、安い泡盛を飲んでいる。
ウィスキーはスコッチのホワイトホースが圧倒的に安くて旨い。バーボンのジムビームよりかなり安いイメージがある。
根が貧乏性なのかもしれないが、高くて美味しいものよりも、安くて美味しいものを探したい。その点毎日飲む酒にホワイトホースはピッタリだと思う。何より旨いのだから言うことない。
そして最近はあまりよく知らない映画を観ながら飲むことが多い。なんとなく聞いたことはあるが見ていない映画や、題名すら知らない映画、そんな映画をつまみに飲んでいる。
でもある程度のガイド役は必要なので、NHKのBSシネマを録画して観ることが多い。
「陽のあたる場所」「バベットの晩餐会」「ノッティングヒルの恋人」「コン・エアー」「栄光のル・マン」等、聞いたことあるような、まったく聞いたことないような映画が毎日放送されている。
でもNHKがBSで放送しているというだけで、ある程度の納得性はあるのだと思う。そして知っている映画ではなく、知らない映画を観ることが実に良い。
「陽のあたる場所」の俳優たちの名演、「バベットの晩餐会」の心温まる物語、「ノッティングヒルの恋人」の素敵なロマンチックさ。
もしかしたらサブスクでも観ることができるのかもしれないけど、NHKがセレクトした映画をつまみに酒を飲むことになぜか充実感を感じ、そして眠くなったら寝るだけだ。
もしかしたら逆に今しかできない、今だからこそできる楽しみなのかもしれない。
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