万年筆のインクを交換した。
万年筆の魅力
万年筆と言っても安い千円で買うことのできるパイロットのカクノと三千円ぐらいのラミーのサファリなのだけど、結構気に入っていて満足度も高い。
万年筆というのは毎日使った方がいいとよく言われる。ただちょっと使わなくなったりするとインクが固着したり、ペン芯のインク溝にゴミが入ったり乾燥したりするので、あー洗わなきゃ、インクカートリッジあったかなーとなる。
インクは交換が簡単なカートリッジインクとボトルインクがあって、万年筆の醍醐味はやっぱりボトルインクなのだろうと思う。ただボトルはボトルで3年で使い切るのが基本と言われており、なかなかその領域にまで踏み出せていない。
インクの洗浄と交換
ただ書けなくなった万年筆をずっとそのままという訳にもいかず、よし、洗うか、と意を決すると洗浄も結構楽しかったりする。万年筆には洗浄するという、面倒だけど楽しいメンテナンスがあるのだ。
まずインクがすでに無くなっているカートリッジを抜いた首軸を水道の流水で流したあと、紙コップ等を使って水(メーカーによってはぬるま湯)に入れておく。そしてインクが流れ出るのを待つのだけど、水にインクの色が染みてくる様はとても幻想的で美しい。
インクが流れ出るということは、それだけペン先に大量のインクが潜んでいたということになる。首軸を浸け置きして、その様子を楽しむのも万年筆ならではだと思う。
カクノとサファリ
パイロットのカクノという千円程度の万年筆は子供向けとして販売されており、ペン先に笑顔のマークがついている。でもこれがキッズ向けとは思えないくらい、とても書き味が素晴らしい。万年筆の書き心地、筆致の味わいを十分味わうことができ、カートリッジインクも複数のカラーが用意されている。
ラミーのサファリも安い万年筆の中に入るのだけど、これはこれでサラサラと気兼ねなく書けるし、何より発色がとても良い。やっぱり万年筆はボールペンやシャープペンでは経験できない色の深みが味わえるのがとてもいいなと思う。
手書きの良さ
では万年筆はいつどんな時に使うのか。
もちろん普段使いで手帳に書くときに使い、一日の終わりに日記帳に日記をつける時に使う。万年筆だと書くのが楽しくなる。楽しくなるから書く。書くから楽しくなる。書くことがなくなったら、百人一首を書き写せばいいのだ。
万年筆は千円や三千円、そしてインクカートリッジは一つ100円もしないのに、ちょっとした充分すぎるシアワセが味わえる。三万円ぐらいする万年筆も買ってみたいなぁとは思うけど、まだパイロットのカクノやLAMYのサファリで十分楽しんでいる。
今は万年筆で書くと裏抜けするメモやノートや日記帳をどうするかを少し悩んでいる。裏抜けとは次のページに文字が映り込んでしまうことで、紙質によっては、裏にもう書けないぐらいにばっちりと映り込んでしまうノートがある。
今使っている日記帳がかなり裏抜けするもので、どうしようかと楽しく悩んでいるところである。アピカ、ツバメ、ミドリ、トラベラーズノートであればおそらく大丈夫なのだと思う。
でも今は夏。日記帳を新しくする時期としては中途半端だ。でも日記帳なんて年初から新しくしなくても一年の途中でも別にいいよな、と今すぐにでも変える気満々で新しい日記帳やノートを探している。
万年筆の奥深さ
文房具はその安い価格以上の満足感を与えてくれる。そしてちょっとした悩みがまた次のステップに進んでいく。
数万円の万年筆に手を出さなければ、そしてボトルインクに手を出さなければ、まだまだ数百円、数千円ぐらいでなんだか毎日が楽しいのだ。
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