県などをまたぐ観光が徐々に緩和される。
6月19日以降のステップ2以降においては「県をまたぐものも含めて徐々に」観光振興を図ってもいいとされており、いよいよ観光業の再興が始まっていく。
そして7月下旬には「Go To キャンペーン」による支援が開始され、8月からは国内旅行が全面的に解禁されるようだ。
国内旅行の全面解禁に向けて
もちろん手指消毒やマスクの着用といった新しい日常に基づいた行動様式は求められるが「国内旅行が全面的に解禁」というインパクトはなかなか大きいと感じている。
東京都の感染者数は1日あたり10人から40人ぐらいで推移しており、夕方のニュースとして毎日報道されている。
今後もこの感染者数で推移していくのであっても、政府はおそらく後戻りせずに、7月下旬から「Go To キャンペーン」の実施、8月からの国内旅行の全面解禁を実行していくのだろう。
でも観光地に行って「東京から来ました」と言って果たして歓迎されるのだろうか。
正直「東京以外の人にはどんどん来てほしい」「東京の人はまだちょっと」というのが観光地の本音なのではないだろうか。
東京から来たというイメージ
これからも東京において日々数十人規模の感染者数の報道が続いていくのであれば、観光地にとっても「東京の人」「感染多い」という一括りの思いに今後もずっと支配されていくような気がしてならない。
神奈川、埼玉、千葉においても、東京に通勤している人が多いし、首都圏の人が全国各地を旅行して歓迎されるというイメージがどうしても湧いてこない。
いや、これは都民や周辺の県民としてのうがった見方なのか、そんなことは無く本当に8月以降は誰でも歓迎される日本になっていくのか、自分が観光業だったらどういう感情を抱くのか、そこを考え出すとなかなか答えは見出せなくなる。
その土地の居酒屋へ行く旅
旅行ではその土地の居酒屋によく飲みに行く。そこで「どこから来たんですか」という話題になる。
その時、東京からです、神奈川です、埼玉です、千葉ですと言ったとして、その時お店の人は特に思うことは無いのだろうか。そして警戒することも無いものだろうか。
これはあくまでも仮定の話であって、観光地の感情を気にしていたら旅行なんてできないのではないか、そんなことを観光地の方々は思わないのではないか、そう思うこと自体が失礼なのではないか、そもそもどこから来たのかと言う必要もないのではないか、ということも言えるのかもしれない。
何も気にせずに旅行が出来る日
でもいつなったら何も気にせず旅行に行くことができるのだろうか。それはインフルエンザのように毎年定期的に予防接種が行われて、新型コロナウイルスと共存していくしかないよね、という考え方が日本全国に浸透した時なのかもしれない。
もうそんなこと浸透してるから大丈夫と言うのであれば何も問題ないのだけど、県などをまたぐ観光が解禁されても、まだまだ現実的にはお互いの感情レベルが同一にならないだろうし、その解決にはワクチンの開発、毎年の予防接種しかあり得ない。
8月以降においては、新しい日常としての感染対策をして、県内などの近いどこかに訪問するぐらいが今は適切であり、それが限界なんだろうなと思う。
最大半額補助で旅行需要の喚起へ
でも「Go Toトラベル」キャンペーンの内容を見ると旅行意欲がかき立てられてしまいそうだ。
国内旅行を対象に旅行費用の半額を国が負担し、上限額は1人1泊あたり2万円、日帰りの場合は1万円。そして宿泊日数や利用回数に制限は無しなのだ(実際は7割が宿泊代から割引かれて、3割はクーポンとしての付与らしい)。
これであれば観光客がどっと押し寄せる可能性はある。そうなったもう観光地としても、警戒とか言ってられない状態となり、政府が考えるストーリーに沿った形で観光業が回り始めていくのかもしれない。
でもこのキャンペーンだから積極的に行こうと思う人達、キャンペーンが始まるからどんどん来てねと思う人達、それぞれどれくらいの規模でいるのだろうか。やっぱりまずは自分の住む都道府県内でいいのかなと思う。
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