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感じたこと、考えたこと

愛をこめて串カツを

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串カツ(関東)

スーパーで串カツを見ると、おっいるいる、と思います。そしてしばらく眺めたのち、ほぼ買うという選択肢になるのです。いや、ほぼではなく必ず買うことになります。見てしまったら、眺めてしまったら、もう買うしかない衝動に駆られます。そして今日の晩酌で最初のビールと一緒に食べたい、と切に思うのです。

では串カツを何本買うか、まずここで悩みます。一本か、二本か。まぁ一本ということはないな、と一人突っ込んで二本買うことが多いのです。おそらくその日のうちは一本しか食べないでしょうが、二本買うことがデフォルトです。

このスーパーは自分で串カツをトングで挟んで容器に入れる形式です。まず串カツをトングで挟む行為自体がかなり緊張します。そしてトングで串カツを持ち上げて容器まで移動させていく行為が輪をかけて緊張するのです。最初からパックされていればこんな緊張感に包まれた厳粛なプレーをしなくてもいいのに、と一人ブツブツ言いながら串カツをフードパックまで運んでいくのです。

ここで言う串カツとは豚肉とタマネギ、もしくは長ネギを切ったものを交互に串に刺してパン粉をまぶして揚げた「串カツ」であり、主に関東ではお惣菜として売られています。そしてキャベツの千切りを添えるのもデフォであり、中濃ソースやとんかつソースをかけて食べます。なお大阪発祥の串カツのことは関東では「串揚げ」と呼ぶことが多いかもしれません。

そして串カツを見つけたスーパーの現場に戻りますが、人は揚げものを自分で選ぶ場合、必ず少し大きいものを選ぶ習性があるように思えます。重さによって値段が異なるなら特に気にしませんが、1ついくらの揚げものになると、なんとなく大きそうなものを選んでしまいます。串カツの中身は外からでは見えませんし、食べても見えませんし、食べ終わっても見えませんので、本当は大きいも何も、まったく分からないのにです。なんとなく大きく見えてもそれはコロモなわけですし、でもこっちじゃなくて、あっち、いやこっち、でもあっちか、と少しだけ、いや、かなり迷ったりするのです。

最近は串カツを二本買って、もし一本しか食べられなくても、揚げものの温め直し方を完璧にマスターしたので多めに買っても何の問題もありません。この温め直し方は揚げもの、天ぷら、なんでもいけるのです。よって買える時に数本買っておきたいという気持ちが常によぎりますが、三本買うことはあまりにも贅沢過ぎてなかなか買うことができません。容器にスッとおさまるのが二本ということもあり、この串カツ三本の高い壁は今でも存在します。

加えて、関東の串カツでもお店によって中身が異なるのが面白いというか、ずるいというか、この思わせぶりめ、このお調子者め、と思ったりします。まず一番勢力的に多いと思われるのが豚肉と玉ねぎが交互に刺してある串カツで、これが串カツ界隈ではかなり幅をきかせてます。たまに居酒屋でも串カツを見かけますが、大抵はこの豚肉玉ねぎスタイルです。

そもそも串カツは食べていかないと、どんな中身なのかが分からないのが醍醐味なのですが、タマネギにあたると少しがっかりするのも確かです。分かっていてもガッカリしてしまう、このなんとも言えない串カツにおける玉ねぎという存在。しかし信じられないことに、たまにネギが差してある串カツにあたる時があり、その衝撃たるや筆舌に尽くし難いものがあります。

今回スーパーで買った串カツは写真の串カツですが、なんと豚肉のみで構成されていました。食べても食べても豚肉です。豚肉だけ、といっても3~4cm角に切った豚肉が串に刺さっており、最初も肉、次も肉、その次も肉、決して玉ねぎやネギが出てこない、という安心感は計り知れないものがあります。

そして串カツをパクリと食べて油まみれになった口の中へビールを一気に流し込む。これぞ串カツの醍醐味。一口目からもちろん肉。玉ねぎよさらば。ネギよさらば。すべて豚肉オンリーの串カツが日々頭の中を駆け巡ります。今日も串カツで頭がいっぱいです。

 

 

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