Small Things

感じたこと、考えたこと

金曜日までに土日の予定を緻密に埋めていく~「時間術大全」の時間ワザを休日の予定に応用する

f:id:rocketboy_miya:20191221102922j:plain

また金曜日がやってきた。いや、待っていれば来るのだけど、今週も待ちわびた金曜日だ。もちろん月曜日や火曜日時点では金曜日のことなんて考えない。週の始めから金曜日の事を考えてしまうと、金曜日が調子にのるし、一週間金曜日の事ばかり考え続けながら過ごすことになってしまう。

とは言っても月曜日から金曜日の事を考えることはないのだけど、実は土曜日と日曜日のことは月曜日にふと考える。今週末の土日は予定があったかな、ぐらいには考える。そして月曜日の時点で土曜日と日曜日の予定があれば、あっそうだった、あれと、あれだな、と思うし、予定が無ければ、あっあいてるな、ぐらいは考える。

月曜日の時点では金曜日のことは考えないが、土曜日と日曜日に予定があったかどうかを思い出して考えるということは、週末に向かっていくその過程の中で思考を働かせて予定を組み立てていく必要がある。

水曜日、木曜日になるにつれて、金曜日のことが気になってきて、金曜日が調子にのってくる。そして金曜日に予定が無ければ、金曜日が来てから金曜日の夜の予定のことを、ふとした合間に考えていく。あくまで当日に考えて決めていきたいのが金曜日だ。そういう意味では土曜日と日曜日の位置づけは金曜日とは確実に異なる。金曜日の予定はその日に考えていくのが楽しいが、土曜日と日曜日の予定は月曜日の段階から思考の助走が始まり、徐々に週末に向けて走り出していく。

先日『時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』という本を読んだ。GoogleとYouTube出身のジェイク・ナップ とのジョン・ゼラツキーの共著で原題は「Make Time」。我々の周りには時間を無限に奪い続けていく様々なテクノロジー(スマホ、ネット等)が存在するが、その誘惑のテクノロジーに満ちた世界の中で時間をつくり、本当に大切で意味のあることをする「87の時間ワザ」が書かれている。

もちろんこの本は「やりたいことはなんなのか」「本当に自分にとって大切なことは何なのか」「そのために時間の節約ではなく時間を"つくる"」という仕事術の本なのだが、それはそれとして、この手法は休日の行動にも当てはめられそうだ。

本書では時間をつくる仕組みとして4つのステップ提示している。その日の「最重要事項」を選ぶことを「ハイライト」と呼んでおり、「気を散らすもの」を撃退して作業に集中する「レーザー」、体を使って気分転換をする「チャージ」、そして1日を振り返り調整、改善をする「チューニング」という4ステップである。

仕事においてはこの4つのステップをベースに、選んで、試して、繰り返しながら、完璧を目指さずに毎日の「あたりまえ」にしてしまう行動形態は共感できるし、ある程度土曜日と日曜日の休日にも当てはめることができそうだ。

中でも「ハイライト」と呼ばれる最優先事項を選ぶ行動は休日にぴったりだ。正直土曜日に起きてから考えてもいいのだけど、なるべく月曜日や火曜日の週初から決めていくプロセスが楽しそうだ。中には大切な用事もあるだろうし、休日にしかできない活動、そしてやる必要はないかもしれないけど、やりたいことなどを考えていく。「土曜日のハイライト」「日曜日のハイライト」を考えていくことで、自分の大事なことに時間を使えるようになり、前向きで積極的な気持ちになっていくのかもしれない。

この本ではハイライトの戦術として16個が紹介されており、中でも以下の戦術は休日でも有効であり、それぞれの戦術や考え方が参考になる。

  • 戦術01 書く
  • 戦術03 「優先順位」を明確にする
  • 戦術05 やるかもしれないリスト
  • 戦術06 バーナーリスト
  • 戦術08 ハイライトを予定に入れる
  • 戦術13 1日をデザインする
  • 戦術14 「朝型人間」になる

特に戦術13の「1日をデザインする」が面白い。1日の計画を1時間刻み、ときには1分刻みで立てていく。そこまでやると「自由も主体性もあったものじゃない」と思ったりもするが、「だがじつは、1日を構造化すると、かえって自由になれるのだ。計画がないと、次に何をするかを頻繁に決める必要があり、何をすべきか、何ができるかという迷いが集中の邪魔をする。」と本書は言う。確かにそうかもしれないなと思う。予定が決まっていれば今に集中するだけでいいし、計画をどう実現していくかを考えていくだけだ。何より余計なことを考えないし、余計な頭を使わずにすむ。

金曜日の夜の予定は金曜日の朝からあいた時間にふと考えていくのが楽しいのに変わりはない。そして土曜日と日曜日の予定は、月曜日や火曜日から徐々に直感を信じて緻密にデザインしていく。この工程があることで、より1週間が面白く過ごせるのだ。

関連記事

small-things.hatenablog.com

時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」

時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」