ビジネスホテルで飲みなおす、という酒飲みが考える思考がある。
外で酒を飲んでいたのに、ホテルの部屋でまた飲むのである。コーヒーではなく、酒を。
必ずホテル近くのコンビニに寄り、いろいろと買ってしまう。敢えてブラックニッカ クリアの小瓶と炭酸を買う必要があるのか、という問いは常に存在するが、炭酸があればこんな感じになる。
ブラックニッカ（180mlびん）を炭酸で割る場合、一杯でブラックニッカ30mlを使うとしたら6杯飲める。45mlで4杯。いや、既に飲んでいる状態なので、そんなに飲めるはずがない。なので普通に缶のハイボールを買う選択肢の方がいいのはわかる。そうあるべきだ、ということも認識している。でもブラックニッカ クリアの180mlびんを目にすると炭酸と一緒に買ってしまうのだ。
実は炭酸というものが普通にコンビニで買えるようになったのは最近の事である。少し前は水しかなかった。水だと芋の水割りという選択肢となり、若干テンションは落ち気味となる。でも炭酸があるとやっぱりウイスキーになる。チョコレートも買いたくなるが、さすがにそれは我慢する。
我慢といえば、既に酔っているため気が大きくなっている。電子決済なのも欲望の翼に拍車を掛ける。まずは助六という稲荷と海苔巻きの寿司に目がいく。必ずいく。締めにちょうどいいかな、とも思う。いや、でも、やめとこ、となる。そして蕎麦に目がいく。蕎麦は健康的なイメージがするので、買ってもいいような気になる。激しくなる。しかし蕎麦は糖質が多いためギリギリで踏みとどまる。蕎麦が糖質多いってなんかズルい。あんなにもカラダに良さそうなのに。もちろんラーメンやパスタは見ずに素通りする。そして野菜スティックを手に取るのである。大人になった瞬間である。
ビジホで飲み直す場合、氷だけは絶対に必要である。先日特に高級でもないホテルだったのに「氷はお部屋までお持ちします」と言われちょっと戸惑った。氷は自分で持ってくる方がいい。部屋で氷をじっとして待つのは辛い。
NHKを観ながら気分よく飲んでいるといつのまにか寝ている。なぜか寝ている。でもiPhone、AppleWatch共に充電だけは忘れずにしていることに妙に感心する。朝起きると飲みかけのグラス、まったく減ってないブラックニッカの瓶を僕は目にする。実は缶のハイボールの時でも飲み切る事は少ない。朝起きて何も飲み終えていない、何も食べ終えていない光景を目の当たりにして、一人消沈するのがビジネスホテルでの朝の光景である。
あと1つだけ言っておきたいことがある。セブンイレブンの野菜スティックのクオリティの高さである。これにはほんと毎回驚く。これ程まで新鮮でシャキッとしている野菜スティックってあるだろうか。いや、お店でもここまでのものは経験ない。あらゆる野菜スティックを凌駕するセブンの野菜スティック。特に大根の美味しさは特筆すべき一品だと思う。
そしてディップの味噌マヨネーズも驚愕の旨さである。この味噌マヨネーズさえあればいくらでも野菜を摂ることができ、酒もいくらでも飲めるような気がする。
ただ朝起きてみると野菜が数本残っていた。そこでまた消沈するのがビジホの朝なのである。
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