Small Things

感じたこと、考えたこと

落語の途中で拍手をする人・大声で笑う人

最近また会社帰りに落語を聴きに行っている。

寄席に行くのではなく、ホール落語と言われるXX公会堂とかXX会館小ホールとかに出向き、だいたい19時開演、21時終演ぐらいで落語を聴く。

土日の昼間に行くことも多いが、平日夜の会社帰りに2時間落語を聞くのは普通に楽しい。でも少しだけ緊張する。

落語は疲れている時に聴くと寝る。お腹いっぱいの時に聴いても寝る。寝不足の時も寝る。会場が温かいと寝る。と、落語は元気な時でないと寝る確率が跳ね上がる。

でも最近激務から解放されたこともあり、平日の夜を有効に使いたいという思いからも、会社帰りに月数回落語を聴きに行くという選択もなかなかいいな、と思っている。

落語はふらっと行って、楽しんで、帰るだけなので、とても気楽なのだけど、一応自分なりに決めていることがある。

  • 落語を聴く前に酒は飲まない
  • 落語を聴く前にお腹をいっぱいにしない
  • 落語が始まったら寝ない
  • 拍手をするのは落語家がでてきた時と、一席が終わった時のみ
  • 大きな声で笑わない

あくまで自分で決めていることで、他の方もそうしているかと言うとそうではない。

いきなり寝る人もいれば、いびきをかく人もいる。あきらかに酔っ払っている人もいるし、大声で目立つように笑う人もいる。

そして噺の途中で拍手をする人もいる。これはかなりいる。

落語家が旨いことを言ったら拍手すべきなのだ、盛り上げるべきなのだ、と確信している方々がいるのかもしれない。でも落語家はそれを望んでいるのかなあ、といつも思う。

落語というのは、客から発せられるちょっとした音や声や咳でガラりと雰囲気が変わってしまう。

それは噺の途中、客の拍手だったり、大きな笑い声だったり、イビキだったりするけれど、それらによって落語はどんどん崩れていく。そして何とも言えない妙な空気になっていく。

だから個人的には、落語の前に酒は飲まず、途中で絶対寝ないようにし、音をたてず、途中の拍手はせず、大きな声では笑わない。

でも周りはそんなことを気にしている人なんてあまりいないと思うので、それらを受け入れながら楽しむしかない。

だったら配信がいいかというと、落語を配信で観るのは花火をテレビで観るのと同じで、落語を観ているというより、テレビという箱の中で何かやってる、ぐらいのものになってしまう。そして寝てしまう。

だから落語はライブで観る。

平日の会社帰りに観る。