居酒屋に行って一人飲んだ。
休みの日に一人で飲むときは開店と同時に行くことが多い。すいている時間に訪れて、なるべく長居しないで店を出る。
一軒めの店は、昨年開店したこじんまりとした居酒屋で、主人とも知り合いであり、事前に予約して開店時間に訪れた。
しばらくは他のお客も来なかったので、若い主人と年末年始の話をしながら、日本酒を頂いた。
しばらくするとお客さんも入りだし、店内がにぎやかになってきたので、そろそろかな、と思いお会計をした。暖簾をくぐってから1時間半後だった。
一人飲みに長居は厳禁、と毎年の目標にしている。
ただこれが伸びる。1時間が1時間半となり、2時間が経過し、2時間半となってしまい、急に気持ちが落ち込み、悄然とする。
でもこの日は、1時間半でお店を出ることができたので、よし、ともう一軒行くことにした。時間はまだ18時半。
二軒目は完全に昭和酒場であり、外から覗いてあいてそうなので「一人」と人差し指を示してカウンターに座った。
カウンターにはすでに3人、テーブル席はゼロ。その後カウンターに5人が並ぶ。全員男性の一人客。
店内は粛として、客の声、店の人の声は、オーダーするときの小声のみ。
これは無念、無想の時間である。
まずは、チューハイとピーマン千切り、お新香の古漬けを注文した。
この静けさの中、常連さんなのか、徐々にお店の方と話し始めている。でもこの店にはそこまで通い詰めていないため、世間話をするまでの関係性はまだない。
その後、鳳凰美田 剣を注文し、ピーマン千切りと古漬けがなくなった時点でお会計をした。1時間半が経過していた。
この日は二軒とも目標の1時間はオーバーしてしまったが、1時間半であれば沈んだ気分にはならず、酒の量も丁度良かった。
時間は20時すぎ。3時間が過ぎていた。