Small Things

感じたこと、考えたこと

日焼けした古本のポケミスをマイペースで読み続ける

紙の本ばかり読んでいる。

電子書籍ではなく紙の本である。あんなにKindleの電子書籍を買ってきたのに、あんなにKindleセールを楽しみにしてたのに、今は紙の本しか読んでいない。さよなら電子書籍。

紙の本を古本で買う

f:id:rocketboy_miya:20210215173620j:plain

基本的に今は古書・古本・中古本を買って読んでいる。昭和30年代の古書を入手する時もあり、基本的に古本は古本なので、汚れ、破れ、日焼けは当たり前である。

今はハヤカワ・ポケット・ミステリ(通称:ポケミス)を中心に読んでいるが、今までどなたの手に、そして何人の手に渡ったかも分からない古書を手に取って、まさか何冊も読むとは思ってもみなかった。日焼けした状態の悪い本を、電車で読むのにも慣れた。

ハヤカワ・ポケット・ミステリ - Wikipedia

 

まず古書を入手すること自体が楽しい。古書なので本の値段が安い。ポケミスであれば、100円から200円ぐらいが普通であり、まぁ高くても500円ぐらいである。希少本は2000円、3000円するのもあるが、それでもそんなものである。

だから同じ本なのにきれいなものが見つかるとまた買ったり、初版本が見つかるとまた買ってしまったりする。いや、でも、これを繰り返していると家の本棚がポケミスで溢れかえってしまうため、余った本、読み終わった本は知り合いにあげるか、資源ごみ直行である。

読書における制約からの解放

f:id:rocketboy_miya:20210215173558j:plain

ハヤカワのポケミスには、もちろん名作もあるが、正直それほど面白くないものも混じっている。ただ古本・中古本で買ったものである。だからハードルが低く、気が楽なのだと思う。
本というのは最初のページから最後まで読むものだ、という謎の強迫観念が今まで自分を支配していたが、いや、つまらなかったら読み飛ばしていいし、途中で読むのをやめて、ポイしても構わないのだ。

そんなこと誰も教えてくれないし、もったいないというこれまた謎の思いによって、全ページ読んでこそ、途中でやめるなんてけしからん、というプレッシャーから解き放たれると、読書は俄然楽しくなる。いや、大袈裟か。

ただ面白い本はじっくり読む。もう一度前に戻って、確認しながら読み返しながら読み進める。だからあまりページが進まない。今は海外小説しか読まないからか、歳のせいなのか、あまり早く読み進めることができないのだ。

以前は読書アプリに記録をつけていたが、日々どれくらいのペースで読んでいるか、毎月何冊読んだか、一か月の振り返りがあったりして、これまた老骨に鞭打つ感じに追い込まれていく。

できれば一か月10冊ぐらいは読むことができればいいな、と漠然と思う時はある。でも本を月何冊読んだという記録自体、それが何なんだろう、と思うようになった。読んだら前に読んだ本は忘れていくという現実もある。だとしたらやっぱり読書メモや読書ノートは書いた方がいいのかもしれない。もう、よくわからない。

自由にゆっくりと本を読む

f:id:rocketboy_miya:20210215173522j:plain

今は昭和30~40年代に発行された海外ミステリ小説をマイペースで読んでいる。調子に乗って2~3冊同時に読み進めることもあり、インディアナポリスだったりロスだったり架空の街だったり、たまに訳が分からなくなる。

前のページに戻って読み返すことなんてしょっちゅうで、登場人物の一覧も何度となく確認する。数え切れないほど戻る。

そして昔の本は結構漢字が難しい。そもそも本を読んでいて、漢字の読み方が分からないなんて普通無いことだが、この時代のポケミスは難解な漢字や言い回しが多く続いたりする。もちろんなんとなく意味は分かるため、スルーでもいいが、調べて納得してから読み進めてもいい。それもおもしろい。

ゆっくりとマイペースで読んでいく読書はとても楽しい。

 

small-things.hatenablog.com