そう言えばポメラDM30を買ったんだった。
今DM30を買う意味
ポメラとは「メモをとる」ことに特化した、いや「メモをとる」ことしかできないメモ・文章作成専用機である。ようはテキスト入力しかできない。
TVアニメ「SHIROBAKO」でシナリオライターである舞茸しめじさんがポメラのDM20を使用しており、その後継がDM25、DM30と続いていく。
ただ今となってはこのDM30も終売である。それにしてもキングジムのDM30商品紹介ページは素晴らしい出来だと思う。文章を書く人だったら何かしらグッとくるのではないだろうか。
テキストしか打てないのに
機能的にはテキストしか打てないのだけど、キーボード折りたたみタイプであること、液晶ではなくE Ink電子ペーパーを搭載していること、乾電池駆動であること、そして終売宣言が出たこと、それらの理由に後押しされ、3月上旬にAmazonで15,480円で買っていたのだ。
「買っていた」という事は買ってからほぼ使っていないことを示している。3月ということは、コロナ危機の初期段階だっただろうか。もう忘れている。
人はすぐに過去のことを忘れてしまう。だから文字として、文章として残しておかないとすぐ忘れてしまうのだ。
結果このテキスト入力に特化したDM30が必要だったのかもしれない。コロナの時代を予見したからこそ、このポメラDM30を購入したのかもしれない。
ようはよく覚えていないのである。そしてまったく使っていない。
DM200を持っているのに
実はポメラDM200というキーボードストレートタイプ（TFT液晶、リチウムイオンバッテリ）のポメラも持っている。今のところフラッグシップモデルであるDM200で十分であるにも拘わらず、DM30も購入したのである。
何度も言うがテキストしか入力できないマシンである。終売だという事と、当初4万円前後の販売価格が15,480円まで下がったから、という理由だけで買ってしまったのだ。
DM30で何を書くか
このDM30を使っていかなくてはならない。コロナの時代に何かしら日記のような記録を書いていく必要がある。でも日記というのは日記帳に付けるものだとずっと思っている。
日記とは日記帳もしくはノートに「事実」だけを書くのが日記であり、感情表現を排除するのが日記だと思っている。日記に関しては、なんだか凝り固まった考えでずっと来ている。
DM30でテキストを打つ。それをブログで公開する。いや、それはどうなのだろうか。それでいいのだろうか。
ブログで公開した瞬間日記では無くなる
ブログでの日記の公開は他人を意識した日記である。他人が読む前提で書かれたものだ。
人に見せた瞬間それは日記ではなくなり、別の「何か」になってしまうとずっと思ってきた。ブログで日記のような書き物を公開するということは、日記本来の個人的な「事実」の記録ではなくなってしまう。そして文字数が多くなる。
日記なんて、今日の天気、今日は何をした、何を食べた、で終わりである。普通2行か3行である。
でもDM30を無駄には出来ない。DM200もあるが、DM200に思い入れはまったくない。DM30の方が妙に愛らしい。
ただメカニック的にすぐ壊れそうなのがDM30である。だから今すぐにでも何かしらテキストを打たないと勿体ない。
DM30のもどかしさ
実際にテキストを打ち始めてみる。日記風にしてみたので「事実」のみを書く。日付、天気、食べたもの、やったこと、それらを書いていく。
しかしIMEのATOK for pomeraがもどかしい。そんな変換する？というものがたまに出てきて驚く。もちろん学習はしていくが、DM200で採用されていたATOK for pomera Professionalより確実に変換効率は落ちる。
そしてE Ink特有の残像も気になってしまう。直前まで表示されていた文字が薄く残るのが、なかなかシュールだ。
F12キーを押すことで画面が点滅して残像が消える。実にシュールだ。打鍵中にいちいちF12を押すことで、残像のない画面で使い続けられるという、完全手動のシュールさが凄い。
E Inkならではの表示の遅延も目立ち、解像度と表示品質はかなり気に入っているだけにとても残念なのだけど、意外と怒りの沸点までには到達しない。出来の良くない奴め、ぐらいのノリで意外と書ける。
8GBをテキストで埋める
でもこのDM30だが本体メモリー容量がなんと8GBもある。テキストしか扱えないのに8GBである。ユーザー使用可能領域も6.5GB程度あるように見える。
1ファイルの文字数も全角50,000文字までいけるようだ。どれだけ長い日記が、いや日記のような雑文が、何年にも渡って保存出来るのだろうか。
そしていずれDM30が壊れて、そのメモリー上に書かれた日記のような雑文も消えていくのだろう。
やっぱり日記は紙の日記帳かノートに書き、日記のような雑文はDM30で書きながらブログに保存していくのがいいのかもしれない。
でも公開してしまえばそれは日記ではなく、日記のような雑文だと思っている。
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