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感じたこと、考えたこと

腹八分目との戦い(特定保健指導による行動目標の設定)

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特定保健指導をご存じだろうか。

1年に一度、特定健診を受診して、生活習慣の改善が必要な選ばれし者たちが、この特定保健指導を受けるのである。いわゆる人間ドック等を受診して、その健診結果から生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善によって「生活習慣病の予防効果が多く期待できる人」、つまり生活習慣を見直す必要がある人(ようはメタボ)に対して、専門スタッフ(保健師、管理栄養士など)がサポートしてくれるものである。

よって健康な人や検診結果に問題のない人にはまったく縁のないものであり、そんなことが世の中で行われていること自体あまり知られていないような気がする。とてもセンシティブな情報ということもあり、健康保険組合からそっと個人に通達され、生活習慣見直しサポートを受けるのである。

そして私もその対象となり、初回の面談を受けざるを得ない状況に追い込まれた。実は以前にも特定保健指導は受けたことがある。専門スタッフに会社まで来ていただいて、あまり目立たないような会議室が指定され、まず名刺交換から始まり、いきなり体重計に乗ったり、お腹周りを計測されたり、なかなか普段味わえない面談が開始される。

これが恥ずかしいというか、情けないというか、辛いというか、結構自分自身追い込まれる面談となる。専門スタッフ(健康保険組合が契約している特定保健指導サービス会社の管理栄養士)の方はとても優しく、こんな私相手に仕事とはいえ、いろいろと改善すべきことを提案して頂ける。今回はオンライン面談とのことで、いきなり初対面の専門スタッフさんとアプリ越しに会話を始める事態となった。

朝、昼、晩の食事メニューについて、間食について、飲み物について、お酒について、日々の運動についてかなり深くヒアリングされる。この時点でかなり追い込まれていくが、嘘をつくわけにもいかないので、正直に答えていく。そこで要所要所でアドバイスをされるのだけど、やはり厚生労働省標準指導のプログラムなので、食事はバランスの良いメニューで3食を、塩分、脂質は控えめに、コレステロールにも注意しつつ、節度ある適度な飲酒、そしてもちろん日々の運動も、となる。ここで反論すると長くなるし、自分はそんな反論できる立場にないので、ここはもう黙ってうなずくしかない。

ただ自分では低インシュリン・ダイエットであるスーパー糖質制限が効果があると思っていて、肉、魚、卵、チーズを食べ、野菜は根菜を摂らずに、お米やパンや麺類は完全に封印して、できる限りインスリンの追加分泌を抑えていくのが効果的なのだと感じていた。でもそんな自論を管理栄養士さんに熱く語っても、それは軽やかに交わされ、確実に反対されることとなる。主食・主菜・副菜を組み合わせてとる、塩分は控えめに、野菜はたくさん、果物も適度にとる、という厚生労働省の方針を素直にふむふむと聞いていくしかない。

そして行動計画を決めるフェーズに入っていく。我々対象者が健診結果を理解して、自らの生活習慣を振り返り、生活習慣を改善するための行動目標を自らで設定する必要があるのだ。これはこれで自分自身の不健康さを見直すきっかけとなるため、効果はあると思うのだけど、心はもう糖質制限やるぞモードに入っているため、それを口に出しては言えないもどかしさがある。それも3つも宣言する必要があるのだ。

まずは運動だが、これは毎日AppleWatchによるアクティビティのムーブ、エクササイズ、スタンドの3つのリングをクリアする、という事でなんとか受け入れてもらった。特にエクササイズに関しては早歩きを30分以上しないとクリアできないし、ムーブも距離を歩かないとクリアできないので、まぁこれで良しとしてもらう。

次は酒である。ここで休肝日を週2日つくると宣言すれば簡単に通るのだけど、ちょっとそれは出来そうもない。だとしたら糖質多めのビールや日本酒を控えて、糖質ゼロの酒にする、という目標を伝えたらこれが通った。嬉しい。ここで休肝日を設定せよと譲らない管理栄養士の方もいるため今回は助かった。以前「糖質ゼロのお酒でもカロリーはありますから!」とキレられた時もあり、酒に関する目標設定はほんと管理栄養士さん次第である。

そして最後3つめは何にしましょうか、と問われたので「食事は常に腹八分目」ぐらいでしょうかと提案した。それもなんと一発で通った。意外。今回は自ら立てた目標がスッと通ってなんだか嬉しい。実はこの目標設定で揉めることが多いのだ。しかし実際「毎食、腹八分目」というのは可能なのだろうか。たんぱく質を食べて満腹中枢を刺激する、そして食事自体ゆっくり食べる、ぐらいの認識しかないのだが、やっぱり食事そのものを少しは残す必要があるのかもしれない。これ全部食べたらお腹いっぱいになってしまうな、少し残そう、という感じを常に持ち続けることになる。最初から量を調整できるのであればそうするのだけど、一人前として出されるときが問題だ。

行動目標の設定自体多少面倒なのだけど、やっぱり毎日AppleWatchのアクティビティで、ムーブ、エクササイズ、スタンドという3つのリングを完成させるのはこれからも継続していきたいし、お酒に関しても糖質ゼロの黒糖焼酎、泡盛、芋焼酎、ウィスキーでなんとかなりそうだ。今後設定した行動目標に対して、実行状況を毎月アプリから報告する必要があるらしい。でも成果がでてきて、少しは褒められたいという謎のモチベーションがあったりするから不思議だ。これから毎食、腹八分目との戦いが始まっていく。

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