Small Things

感じたこと、考えたこと

新文芸坐で「昭和の刑事〈デカ〉が見た風景」を観る

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 この日も新文芸坐で「昭和の刑事〈デカ〉が見た風景」を観に池袋へ。いつも1本目が始まる1時間前に並び始めるが、前日居酒屋とバーを3軒ハシゴしてしまったので完全寝坊。よって出遅れながらも急いで池袋へと向かい、列の順番は10番目ぐらいだった。しかし皆さん早い。10番目だろうと20番目だろうと確実に座れるのだけど、やはりいつも座る席とかがあるので、なんとなくこだわってしまう。

 私は通路側に座り、同じ列に2つ空けて年配の男性が座った。基本的に空いているので、1つおきか2つおきぐらいに皆座っている。そこに小柄で白髪の女性が私の隣に座ってきた。そういえば少し前に私の隣に座った女性と同じ人だと思ったが、こんなに空いているのにどうして敢えての隣りなのだろうか。もしかして、この席が好きなのか、この席にこだわりがあるのか、と思っていた。

 でもふと考えてみると、この女性は今私が座っている席が好きで、そこに私が既に座っているから、その隣に座ったのかもしれないと考えた。たださすがに「原因自分論」過ぎるかとも思ったものの、まず原因は自分にあるという思いから、考えを巡らせていくプロセスが有効な時もある。

 今回の「昭和の刑事〈デカ〉が見た風景」という特集上映は監督も役者もあまり知らないラインアップだったが、この日の「昭和刑事物語 俺にまかせろ」と「闇を裂く一発」は佐藤允(まこと)さんのインパクトがとにかく強烈だった。「俺にまかせろ」では新任部長刑事役、「闇を裂く一発」では一転して犯人役と、真逆すぎる配役。この頃から和製チャールズ・ブロンソンの片鱗が見えており、二本観ると確実に印象に残る。

 そして「闇を裂く一発」では峰岸徹さんが峰岸隆之介という名義で出演されており、とにかく若い!峰岸さんは和製ジェームス・ディーン!そして平泉征さんも若手!露口茂さん、加藤武さんのベテラン刑事の演技も実に熱すぎる!そして南千住の東京球場の映像のド迫力!昔の日本映画に大興奮の日々!